浜松開誠館(静岡)が、男女アベック勝利を挙げた。6年連続7度目出場の女子は岡豊(おこう、高知)を66-50で退け、2年ぶりに2回戦を突破。C前田理咲子(2年)とPF中老(ちゅうろう)小雪(1年)が2人で39得点を挙げ、勝利に貢献した。初出場の男子は、羽黒(山形)との点の取り合いを109-90で制し、高校総体を含めて全国大会初出場初勝利を飾った。

浜松開誠館女子が誇るツインタワーが躍動した。ともに178センチの前田、中老に対し、相手の最長身選手は170センチ。第1クオーター(Q)7-5の場面では、相手の頭上を通す中老のパスから前田がリングに沈める。「8センチの差」を生かし、ゴール下で優位に立った。

前田は「最初はシュートを外してしまったけど、後半に修正できたことが良かった」。後半に本領を発揮し、19得点10リバウンドの「ダブルダブル」を達成した。「去年の大会は自信がなくてパスばかりだったけど、ゴールに向かって強く行けるようになった」。1年前の消極的な姿はない。果敢な仕掛けでファウルも誘い、自投で7得点と成長を示した。

同じ神奈川県出身の先輩に負けじと中老も、チーム最多の20得点を挙げた。第2Qまでに14点を重ね、序盤の戦いを支えた。この日チームは18本の3点シュートを放ち、成功はたったの1本。「外」で苦戦する中、2人を中心とした「内」から突破口を開いた。

25日の3回戦では、前回大会準優勝の東京成徳大高(東京)と対する。前田は「次は最初からゴール下のシュートを決めていきたい」。中老も「シュート、リバウンドの精度をもっと上げたい」と口元を引き締めた。【前田和哉】

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送。