米子工(鳥取)は“助っ人”の奮闘もおよばず、花園初勝利が来年以降に持ち越しとなった。

部員17人だったラグビー部強化のため、硬式野球部の主力が7月の鳥取大会2回戦敗退後にラグビー部に勧誘された。野球部で主将を務めていたフランカー高塚大輝(3年)、エースで4番だったロック田中陸翔(3年)ら5人が未知の世界に合流した。5人とも試合に出場した。

田中は県内屈指の右腕だった。1年夏からマウンドを経験。右の本格派として注目され、3年時には球速を140キロ近くまで伸ばした。チーム最長身の181センチ、85キロの体格はラグビーのグラウンドでも見劣りしなかったが、勝利は遠かった。