桐蔭学園の3連覇は、夢と散った。

藤原秀之監督(53)は開口一番「完敗です」と唇をかんだ。

開始直後から追いかける展開。前半は5-18とまさかの13点ビハインドで折り返した。時間経過とともに焦りが空回りとなった。

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「みんな、顔を上げろ!」。3年生が必死に鼓舞したが、最後まで好転しなかった。主将のフランカー中島潤一郎(3年)は「どんどん点差が離れていって、後半のキツい時間帯に入り、勝てるんだろうかと不安が高まっていった」と涙を流した。

FB矢崎由高(2年)らの個人技で前進したものの、ゴール前でことごとく阻まれ、反則を繰り返した。国学院栃木の力量に警戒をしていたが、粘り強く、組織立った守備力は想定を上回った。「ディフェンスですね。最後の最後でブレークし切れなかった。アタックのポジショニングができていなかった」と同監督はうめくしなかった。

2連覇メンバーに比べると個々の力では劣った。コロナ禍も重なり、連係面の仕上がりは例年より遅くなった。連覇の記録は途絶えたが、矢崎らを中心に新チームで出直しを図る。

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