北京冬季五輪金メダリストの小林陵侑(25=土屋ホーム)が、3季ぶり2度目のW杯個人総合優勝を果たした。

今季最終戦、1本目に235・5メートルで6位につけると、2本目も230・5メートルと安定したジャンプを披露し、8位。総合首位を守った。

この試合を前に小林陵は1589点の首位で、同2位のカール・ガイガー(ドイツ)は1500点。最終戦でガイガーが優勝しても、小林陵は20位以内を確保すれば総合優勝が決まる状況にあった。

今季は8勝をマーク。シーズン序盤はスーツ規定違反や新型コロナウイルス陽性判定の影響で計3試合を欠場したが、その遅れもカバーした。年末年始伝統のジャンプ週間では4戦中3勝を挙げて2度目の総合覇者に輝き、2月の北京五輪ではノーマルヒルで日本勢28年ぶりの金メダルを獲得し、ラージヒルでは銀メダルを手にした。

18-19年に日本男子初の個人総合優勝を達成して以来の頂点に立った。五輪では出場種目終了後に「いいパフォーマンスを続けられればチャンスはあるので頑張りたい」と、次なる目標に掲げていたW杯総合V。21-22年の男子ジャンプ界は小林陵侑が主役のシーズンとなった。