ラグビーの19年W杯日本大会の優勝メンバーで南アフリカ代表SOエルトン・ヤンチース(31)が、航空機内での逮捕から一夜明けた現地時間16日(日本時間17日)にヨハネスブルク近郊の裁判所に出廷した。

現地テレビ局が裁判所に入るヤンチースを大々的に報じており、既に保釈金1000ランド(約8100円)で釈放されているという。

現地報道ではドバイからのエミレーツ航空のビジネスクラスで、客室乗務員にアルコールの提供を拒否されたため暴れ出した。乗務員がトイレに身を隠すと、拳が流血するまで扉を殴り続けたという。現地メディアは新たな情報として、乗務員から座席に戻るよう命じられるとテレビモニターの画面と電球を破壊したと伝えている。

ヤンチースはリーグワンのNTTドコモレッドハリケーンズ大阪に所属。今季開幕戦となった1月9日のリコーブラックラムズ東京戦で右肩を脱臼し長期離脱。最後まで復帰できず1試合の出場に止まった。

19年W杯日本大会では準々決勝の日本戦、決勝のイングランド戦にも出場している。

世界ランク1位の南アフリカは、7月にウエールズ代表との3連戦を控える。来年のW杯フランス大会に向けた選手を起用する方向だが、現地メディアは「今回の問題は、彼のラグビーのキャリアを傷つける可能性がある」と指摘する。

NTTの再編により、大阪は来季3部降格になる見通しで、ヤンチースの去就は未定。ただ、今後の代表選出には疑問の声が上がっている。