レッドブルのセルジオ・ペレスが優勝した。今季初優勝、自身通算3勝目。

レース開始直前に雨が降り始め、セーフティカー先導でスタートを切ったものの走行は不可能と判断され赤旗中断。45分間の中断を挟んで再開され、フェラーリのシャルル・ルクレールがレースをリード。しかし路面が乾いてきたところでインターミディエイト(浅溝)タイヤ、ドライタイヤへと交換するタイミングの妙でペレスが首位に躍り出た。逆にルクレールはチームからの指示ミスで僚友カルロス・サインツと同じ周にピットインしてしまい、タイムロスを喫して4位に後退してしまった。

レースは30周目にミック・シューマッハ(ハース)のクラッシュでバリア修復が必要となり20分間の赤旗中断。

そこからはレッドブル勢2台とフェラーリ勢2台のトップ4台による数珠つなぎのレースとなり、ペレスはタイヤのグレイニング(表面のささくれ)に苦しんでペースが上げられなかったものの、抜き所の少ないモナコのコース特性を最大限に生かして2位サインツ以下を抑え込み、スタート予定時間から3時間が経過した64周目までを走り切ってトップでチェッカーを受けた。

「モナコで勝つというのはF1ドライバーにとって夢だ。まさにその夢が叶ったよ。ホームレース(メキシコGP)以外でこんなに特別なレースはない。最後はグレイニングを抱えながら、カルロスを抑え込んで1つもミスを犯さないように走らなければならなくて簡単ではなかった。僕と母国にとって本当に偉大な日になったよ!」

アルファタウリの角田裕毅は11番グリッドからスタートして順位を守り、早めのインターミディエイトタイヤへの交換でポジションアップを狙ったが、オーバーテイクが難しいサーキットゆえにタイヤの利を生かせず15位に後退。赤旗中断の間にミディアムに履き替えて挽回を狙ったものの、グレイニングに苦しんでペースが上げられず17位に終わった。

(米家峰起通信員)