全国高校総体出場をかけたボクシングの北海道予選が7日から札幌・北区体育館で開幕する。ウエルター級で昨年初制覇した札幌工・荻野照平(3年)が、2連覇へ気合をみなぎらせている。

昨年出場した全国では2回戦敗退。リベンジへの第1歩に「なんとかいい感じになってきた。しっかり集中すれば負けないので、気を抜かないで」と引き締める。

昨年12月の全道新人大会では函館・荒木陽仁(3年)と打ち合いになり、第1ラウンドでまさかのKO負け。3月の地元札幌での全国選抜出場を決められなかった。さらにこの試合で右手親指付け根を骨折し手術するなど苦難を味わった。

右手のケガは治り、開催地代表として出場がかなった全国選抜は準決勝進出。だが昨夏の全国高校総体で勝利した相手に2-3で判定負けした。「得意なパンチも使えていたけど、接近戦が苦手で焦ってしまっていた。相手に合わせてしまった」と振り返る。

その全国選抜で今度は右手首の小指側にある軟骨や靱帯(じんたい)をケガ。5月になるまではほぼ右手が使えず、左手を強化しながら徐々に右手を使った練習も再開させてきた。満身創痍(そうい)も「しっかり集中して、自分のスタイルを貫き通したい」と高校3年間の集大成を見せつける。【山崎純一】

◆荻野照平(おぎの・しょうへい)2004年(平16)11月15日、千歳市生まれ。千歳信濃小3年時に兄の影響を受け、千歳ボクシングジムで競技を始める。高校では1年時に全国高校選抜徳島特別大会ウエルター級で準優勝。2年時の昨年6月には高校総体道予選同階級で優勝。家族は両親と兄。好きな食べ物は肉。178センチ、70キロ。