昨夏の東京オリンピック(五輪)で金メダルを獲得した女子3選手が、大会最終日に実戦復帰した。

50キロ級の須崎優衣(22=キッツ)は、決勝で昨年世界選手権優勝の吉元玲美那(志学館大)と対戦。4-2で勝ち、世界選手権(9月、セルビア)代表切符をかけたプレーオフ(PO)に持ち込んだ。

会場の来賓席には、東京五輪スケートボード女子ストリートで日本最年少の金メダルに輝いた西矢椛(14=ムラサキスポーツ)の姿が。須崎のタオルを両手で広げて応援された中、POでは吉元を完封。10カ月ぶりの試合ながら高い修正力で8-0と差を開き、世界選手権の代表に内定した。

55キロ級では、志土地(旧姓向田)真優(24=ジェイテクト)が清岡もえ(育英大)に10-0のテクニカルフォール勝ち。東京五輪では53キロ級で金メダルを手にしたが、今大会は非五輪階級ながら本来の55キロ級に戻して出場している。進んだPOでは、今井佑海(日大)との対決を4-0で制した。

62キロ級では、川井友香子(24=サントリービバレッジソリューション)が敗れる波乱があった。金メダル獲得後、気持ちが乗らない時期を乗り越え、出場にこぎ着けただけで納得の状態だった。相手は、昨年の全日本選手権で優勝し、世界選手権も3位と波に乗る尾崎野乃香(慶大)。練習を重ねてきた若手の勢いに押され、決勝を1-2で落として世界選手権代表を逃した。一方の尾崎は同代表の座を守った。【木下淳】