ソフトボール女子の日米対抗が6日、福島県営あづま球場で開幕し、日本が2-1で米国にサヨナラ勝ちした。

金メダルを獲得した昨夏の東京オリンピック(五輪)以来1年ぶりの国内での国際試合。先発左腕の後藤希友(21=トヨタ自動車)が、代表初完投となる7回5安打13三振の好投で勝ち投手になった。2回表に2盗塁を許してからの暴投で1点を失ったが、回を追うごとに調子を上げ、直球とチェンジアップをうまく使い分けて奪三振を重ねた。

後藤「(毎回の13Kに)あまり数にはこだわってはいなかったので、試合が終わった後に聞いてビックリしました。走者がいる場面で三振を取りたい気持ちを持って投げて、しっかり三振を取ることができて良かった。日米対抗に出させていただくのが(愛知・東海学園高)3年以来で、すごく力んでしまって立ち上がりが良くなかったです。先制されて、失投も何球かあってヒヤヒヤしたんですけど、我妻さんに言葉をかけていただいたりして立ち直ることができました。たくさんの応援ありがとうございました。明日もいい試合をします!」

攻めては1点を追う4回裏無死、原田のどか中堅手(太陽誘電)が中越えに同点本塁打を放った。最終の7回裏には、まず先頭の坂本結愛三塁手(日立)が右中間に三塁打。1死の後、我妻悠香捕手(ビックカメラ高崎)が決勝のエンドランを投前に転がした。

やはり、最後の最後までもつれた接戦を制した宇津木麗華ヘッドコーチは「原田選手は(試合前の)ホームラン競争であまり打てていなかったので『本番で打てば一番格好いいよ』と話していました。本当に打っていただき、ありがとうございます」と称賛。新エース後藤については「素晴らしいピッチング。今回は上野(由岐子)選手が出ないので、将来的にも上野さんの役割を誰かがしていかないといけないので『今日は最後まで1人でやり通すように』と伝えました。最初は力んでいたけど、最後は自分のピッチングができていた。100点満点」と投の主役も高く評価した。

また、会場のファンにも心から感謝した。昨夏は自国開催で13年ぶりの金メダルも、新型コロナウイルス対策で無観客だった。「日本で開催された五輪で、一番いいところを、強いところを見せたいと思っていたけど、残念ながら当時はお客さんがいなかった。今日は本当に変な中、来ていただいて本当にありがとうございます。やはりお客さんがいるからこそ、その中でソフトボールをやれてうれしい」と喜びも口にした。

第2戦も同所で、翌7日の午後2時から。最終の第3戦は8日午後7時から横浜スタジアムで行われる。【木下淳】