全国屈指の名門、東北の単独チームで挑む宮城県が「国体4強」入りを決めた。ダブルス2本、シングルス1本の計5人で争われる団体戦。愛知県との初戦を2-1で制し、準々決勝の群馬県も2-1。「3番勝負」までもつれた接戦で根岸澪紋(れもん)、中尾彦斗(ともに2年)ペアが勝負強さを発揮。1ゲームも落とさない「快勝劇」で宮城県を4年ぶりのセミファイナルへと導いた。
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覚悟を決めた2年生ペアに怖さなどなかった。1回戦、準々決勝ともに「3番勝負」までもつれ込む接戦。だが、最後のとりでとなった根岸、中尾は果敢に攻め込むだけだった。2戦連続で4-0の完勝。宮城県勢4年ぶりの国体セミファイナル進出を果たした。「やるだけだった」と中尾。その気概だけだった。
ポイントを奪うたび、中尾が雄たけびを上げる。「気持ちが入っていたので、自然と声が出た」。後衛の根岸がラリーで粘り強くつなぎ、前衛の中尾がスマッシュ、ボレーで仕留め、絶妙なドロップショットで相手の意表を突いた。準々決勝は第3ゲームから怒濤(どとう)の8連続ポイント。1度波に乗った2人の勢いはもう止まらなかった。中尾は「持ち味を出せたし、練習の成果も出た」と誇らしげに語った。
この日は降雨の悪天候。根岸の武器である強打は封印するしかなかった。「強打すると、雨の影響でどうしても暴発する。(今日は)配球重視で組み立てた」と明かした。勝負のカギを握ったのは中尾だった。「雨だったので、前衛が働かないといけないことは分かってた」。ラリーの中で訪れる好機を逃さず、鋭い勝負勘で得点を積み重ねた。
雪辱の舞台は整った。準決勝は、高田商の単独チームで出場している奈良県だ。中尾は「ずっと負けているので、リベンジしたい」と燃えている。高田商は昨春の選抜から公式戦3連敗中の宿敵。12年ぶりの「国体優勝」へ、1つの大きなヤマ場を迎える。【佐藤究】


