スピードスケートの笹渕和花(帯広七中3年)が、21日から開催される全日本距離別(長野・エムウェーブ)に初出場する。小学生時代には高木美帆(28=日体大職、幕別町出身)を上回る記録を出した逸材で、500メートルは3日時点での今季タイムランキングで4位に入り出場条件を満たし、中学生としては唯一のエントリーとなる。ジュニア部門でも1000メートルに出場し、主戦場の500メートルでは39秒台を目指しレースに挑む。
◇ ◇ ◇
スケート一家に生まれた。父邦尚さん(43)は専大卒業まで選手として活躍、母笑美さん(41、旧姓宮下)は帯広南商高卒業後、実業団の王子製紙に99年から3シーズン所属していた。伯父の峰尚さんは、三協精機に所属し、ワールドカップや世界スプリントに出場した経験を持つ。世界を知るDNAを受け継いだ和花は、中学生ながら40秒を切るタイムに迫っている。
9月の明治北海道十勝オーバル競技会第1戦女子500メートルで自己ベストの40秒03をマークし、中高生ではトップの4位に食い込んだ。100メートル通過は全体で最速タイの10秒81で、38秒台を見込める数字をたたき出した。武器としているスタートダッシュについて和花は「特にこつというものはなくて感覚で滑っているけど、スタートが『ハマる』といいタイムが出る」。コーナーでのスピードの持続が課題だが、克服できれば高木が10年にアジア距離別で出した中学女子の日本記録(39秒39)更新も視野に入る。「(全日本距離別では)エネルギーが外に出ないような滑りを意識したい」と話した。
憧れのスケーターと最初で最後の競演を果たす。大会は18年平昌オリンピック(五輪)女子500メートル金メダリストの小平奈緒(36=相沢病院)の引退レースで、初めて同じ大会で滑る。テレビ観戦した平昌五輪でイ・サンファと抱擁を交わした姿に感動し「ライバルをリスペクトする人間性や話す言葉の選び方はお手本にしたい」と、目指す選手像を思い描く。「憧れの選手がいる大会で滑ることは楽しみ。40秒を切ることを目標にしているけど、あまり力を入れすぎずに臨みたい」と語った。【石井翔太】
◆笹渕和花(ささぶち・わか) 2007年(平19)12月28日、帯広市生まれ。小学生時代は大正少年団に所属し、全日本ノービス女子500メートルでは4年時の18年から3連覇。帯広七中2年時だった22年1月の全国中学校大会では40秒51をマークし、準優勝した。155センチ、50キロ。


