パリオリンピック(五輪)の金メダルに向けて、これからがプロサーフィン人生のスタートだ。サーフィンで、9月のワールドゲームズ(世界選手権)で初の金メダルを獲得した五十嵐カノア(25=木下グループ)が凱旋(がいせん)帰国。27日、都内で会見を開き「23年にWSL(ワールドサーブリーグ)の世界チャンピオン、24年にパリで金メダル」を今後の目標に掲げた。
21年の東京オリンピックは銀メダル。しかし、「(五輪は)やったことがない舞台だった。(結果よりも)サーフィンを世界に見せたかった」のが、東京での最大の目標だった。しかし、パリは違う。「金メダルを取りたい。東京とは違って、結果を求められる」プレッシャーがあるという。
だからこそ、新たに気持ちが引き締まる。「今からが(本当の)スタート。まだまだうまくならなくてはならない。パリが終わったら、すぐに(28年に)ロサンゼルス(五輪)がやってくる」と、30歳を過ぎて迎えるロサンゼルス五輪という先を見据える。
パリ五輪のサーフィンの会場は、フランス領ポリネシアのタヒチ島だ。「タヒチは、普通の波と違って、パワフルな波。なれていないと大変」と話す。プロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)の一戦にも組み込まれているタヒチだが、五十嵐は15歳から1年に2~3回はタヒチの波を乗りに出かけていたという。
「実は(出かけていたのは)内緒だったんですけど。自分の弱いところを見せたくなくて。(努力していないで)結果だけ出して、カノアはタヒチでうまくなった」と、プロとは、「結果だ」と話す。自分の中では、何とか、今年、タヒチの波を攻略できた手応えを感じていた。
そのタヒチでのパリ五輪に、「初めてCTで優勝したのが、苦手のバリ(島)だった。練習して練習して、ようやくつかんだ結果。その流れに似ている」と、パリ五輪での金メダルに夢を託す。「まだ自分の力を100%、世界に見せられていない」。そう感じる世界王者が、パリ五輪で100%の力で波を制する。


