GPシリーズデビュー戦で優勝を飾った渡辺倫果(20=法政大)が、メダリスト会見で海外メディアの心をつかんだ。

世界的にはあまり知られてこなかった「日本のワタナベ」に、質問が殺到。80年レークプラシッド五輪6位入賞の渡部絵美さん(63)との関係性、フィギュアのコレクションが好きな趣味についても尋ねられ、飾らない回答で場内は大爆笑となった。

主な一問一答は以下の通り。

-約40年前、日本のフィギュア界に渡部絵美さんがいた。親戚ではないのか

「親戚関係は多分ないです。聞いたことはないです(笑い)」

-多くの人にあなたの存在は知られていなかった。大躍進をどう分析するか

「2017年から3~4年、ホームステイとはいえ、親元を離れてカナダで練習していました。コロナ禍で日本に戻らないといけない状況になって、1シーズンは浜田(美栄)先生、大学生になって中庭(健介)先生にご指導いただいて、全ての経験が私を作っている。今まで関わってくださった方に感謝しかないです。去年の全日本(選手権)あたりから、少しずつ大きな大会に出場させてもらう経験が増えた。今まで自分は自信がなかった。中庭先生は私以上に私を信じてくれる。『結果で恩返しできる存在でありたい』と思っています。先生が信じてくれるのであれば、もっともっと上にいきたいです」

-アニメ、フィギュアが好きと聞いている。興味深い。競技には、どのように影響を与えているのか

「普通にアニメが好きで、フィギュアを集めています。『(甲殻類の一種の)ダイオウグソクムシ』のコレクション集めを、皆さんからいろいろ言われる。中学生ぐらいの時に、水族館でダイオウグソクムシを見て、6年間断食をしていても生きられるというので、コレクションしています(笑い)。スケートに影響するかは定かじゃない。オフにアニメを見たり、水族館に行ったりっていうのはあるので、いいリフレッシュという意味では影響していると思います」

◆渡辺倫果(わたなべ・りんか)2002年(平14)7月19日、千葉県生まれ。3歳で競技を始め、13年全日本ノービス選手権ノービスB(6月30日時点で満9~10歳)優勝。東京・文華女子中3年時に青森山田中へ転校。カナダ・バンクーバーを拠点とする。コロナ禍の20年に帰国し、一時は京都などで活動。21年に青森山田高から法大に入学。千葉・船橋市のMFアカデミーに拠点を移す。21年全日本選手権6位。前年の27位から大きく躍進。趣味はアニメ鑑賞、フィギュア集め、ダイオウグソクムシのグッズ集め。153センチ。