東京オリンピック(五輪)クライミング女子複合で銀メダルを獲得した野中生萌(25)が19日、都内で開かれた「+CHALLENGEイベント」に出席し、小中学生にスポーツクライミングを指導した。

東京五輪のスケートボード男子で金メダリストの堀米雄斗(23)とともに出席し、スケートボードを体験した後、クライミングを指導。参加した43人の子どもたちへ、「チャレンジしよう!」「いい感じだね!」と明るくアドバイスを送った。

イベントの合間には「子どもたちが実際にトップ選手に教えてもらうことはないと思うので、すごく良い機会だと思った。私たちもトップで居続けて、教えることができる存在でありたい」と表情を引き締めた。 スポーツクライミングは東京五輪で新種目となり、競技ができる場も「各駅にあるくらいの勢いで増えている」と実感している。さらなる規模拡大へ向けては、「競技をやっている根底には楽しさがあるので、皆さんに楽しさを伝えていきたい」と見据えた。

野中は今年4月から、IFSCクライミング・ワールドカップで欧米などを転戦。6大会で3度表彰台に上り、年間ランキングで2位に入った。

同プロジェクトは電機メーカーの日本電気(NEC)が、国籍や障害の有無に関係なく、誰もが夢に向かうことができる機会を創出するために実施。車いすテニス男子の国枝慎吾(38)や陸上で東京パラリンピック代表の中西麻耶(37)らも参画し、今後もイベントの開催などを続けていく。