山本草太(22=中京大)が初となるGPファイナル(12月、トリノ)進出を決めた。

ショートプログラム(SP)2位から、フリーは161・36点で合計257・85点の2位。初のGP表彰台となった第3戦フランス杯に続く2位で、上位6人が進むファイナル切符を手にした。

冒頭の4回転サルコーから2本の4回転トーループを成功させたが、中盤のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)2本で転倒。体力を奪われる展開だったが、最後まで滑り抜いた。得点が表示されて2位が確定するとほっとしたような表情をみせた。

「自分に集中して、自分の演技に集中していましたが、ミスや転倒が続いてしまったので、また次の試合に向けて、ファイナルに向けて、練習を頑張っていけたらと思います」と振り返った。

GPファイナルはジュニア時代の14年に2位、15年に3位の結果を残した。16年3月の練習中に右足首を骨折し、一度は輝かしい未来が見えなくなった。リハビリ後の秋にも再骨折。3度の手術をへて、骨を固定するボルトが3本埋め込まれたまま競技を続けている。いつまた折れてしまうか、そんな不安とも向き合い、覚悟を持って毎日、毎試合を戦い抜いてきた。「結果はすごくうれしいですけど、まだまだミスがあるので、もっと完成形を目指して頑張っていこうと思います」。長い日々を重ね、今度はシニアとしてファイナルに向かう。【阿部健吾】