横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝(21)がビッグショットを決めた。

第4クオーター残り1分を切り、67-72と5点のビハインド。しかし、河村は慌てなかった。残り33秒で3点シュートを入れ2点差にすると、残り12秒でディフェンスリバウンドを獲得。自分で持ち込み、左斜めの角度から3点シュートを放つと、試合終了のブザーとともにボールはゴールに吸い込まれた。

正確には「残り0.5秒」での逆転弾。河村はチームメートから172センチの体を持ち上げられ、横浜はまるで優勝したかのような騒ぎとなった。河村は「この2戦目に勝つかどうか、自分たちの真価が試されると思っていた。最後はシュートが入ってラッキーだった」と振り返った。

合計6本の3点シュートを決め、合計34得点。3日にキャリアハイの32得点を挙げたばかりだったが、わずか1日で更新した。

プロ実質2年目の今季は、ゲームメーク能力だけではなく、得点力を飛躍的に伸ばしている。「今季はスコア(得点)を狙っていくことを自分に課している」と言う。青木ヘッドコーチは「シュートを打ちにいくからパスも生きるというメンタリティーが、日本代表の活動で培われた」と分析している。

チームはこれで8勝8敗。SR渋谷、川崎ら強豪ひしめく西地区でプレーオフ進出を目指すには、いつまでも借金を抱えてはいられない。「今年の目標はCS出場、そして日本一。そこはぶれずにいきたい」と河村。この2日間みせたパフォーマンスをコンスタントに発揮できれば、目標達成は決して夢ではない。