シニア本格参戦1年目で初出場の三浦佳生(17=オリエンタルバイオ/目黒日大高)が、ためておいた「運」を本番に生かす。

この日の公式練習後、前日6日のハプニングを苦笑いでカミングアウトした。

「昨日(山本)草太くん(森口)澄士くん(佐藤)駿と4人でバーガーキングに行って、普通に食べて帰ろうとなって、片付ける時にトレーみたいなのの中を全部捨てるじゃないですか。あれで一緒にスマホも捨てちゃって、ごみ箱の中にいきました。必死にみんなで探して、何とか見つけたんですが、そのスマホがその後、夜に寝て、起きたらつかなくて…。通知音とかめっちゃ鳴るのに、画面が真っ暗なまんまで『これ、やばい』と思って、もういろんな方にヘルプして、何とかなりました」

仲間はライトを当ててくれ「僕が必死にごみ箱をあさるみたいな感じ」で脱した窮地。2学年上の佐藤駿(18=明治大)も三浦と同じ大会に出場する感想を問われ、悩んだ末に「仲良くやっています」と笑わせた。三浦はこの日の練習を「調子も良すぎず、逆に良すぎないぐらいでちょうどいい」と自己分析し、最後にオチをつけた。

「(スマートフォンの件で)運は使ってない、むしろ運悪いと思います。不運なので、これからです。『試合で(運を)やっと使えるな』と。そのために一応ためておいた。最高の演技ができると思います」

ハプニングも前向きに捉え、8日(日本時間9日)のショートプログラム(SP)に向かう。(トリノ=松本航)