昨季の世界選手権を制した宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が、GPファイナルも初制覇へ首位で出た。山本草太(22=中京大)が2位、三浦佳生(17=オリエンタルバイオ/目黒日大高)が3位で日本勢ワンツースリー発進。3年前のジュニアGPファイナル王者、佐藤駿(18=明治大)は4回転ルッツの転倒が響いて6位だった。

<1位>99・99点 宇野昌磨(トヨタ自動車)

<2位>94・86点 山本草太(中京大)

<3位>87・07点 三浦佳生(オリエンタルバイオ/目黒日大高)

<4位>80・40点 ダニエル・グラッスル(イタリア)

<5位>80・10点 イリア・マリニン(米国)

<6位>76・62点 佐藤駿(明治大)

演技後の国際オンライン取材コメントは次の通り。

【佐藤】

-今日の感想を

体は動いていたんですけど、ちょっと動きすぎていたかなという感じだったので。フリーでは、しっかりと落ち着いてできるように頑張りたいと思います。

-3年前にジュニアGPファイナルで優勝したトリノに帰ってきた心境を

そうですね。帰ってこられたことはすごくうれしく思っています。試合勘をつかめてきたので、フリーで巻き返せるように頑張りたいと思います。

【山本】

-今日の感想を

今日もノーミスの演技をできたことはうれしかったですし、毎試合ノーミスできていることも自信になっているし、フリーも自信を持ってやっていきたいと思います。

【三浦】

-今日の演技を振り返って

イタリアの空気は、すごいアットホームな感じで、自分も気分が乗って演技しやすかったんですけど、それだけにあっという間に終わってしまった感じで、すごい楽しかったです。演技内容では、悔しいところはあったんですけど、そこだけ悔やまれる点を明後日のフリーに向けて直したいです。

-ファイナルに向けた準備は

1カ月くらい期間が空いたんですけど、最初はファイナル確定していなかったので、あってもなくてもいいように、いつも通りの準備をしてきました。スケートアメリカ、カナダで課題に思ったのは、4回転ループはいったん置いといて、表現力、PCS(演技構成点)の方のスコアの伸ばし方、スピン、ステップのレベルを重点的にはやってきました。

【宇野】

-SPを終えて

自分の今までのベストからは遠いですけれども、それでも今シーズンやってきたこと、今週までやってきたことはしっかり出せたのかなと思いますし、素直に気持ちはうれしいです。

-NHK杯から調子が上がった要因は。靴の状態が良くなったのか

靴の状態はNHK杯のフリーから変えてはいないんですけど(宮本)賢二先生の振り付けが偶然ありまして、その時にスケート靴の話をしたりして、やっぱりエッジをずらすだけでは、自分のいいところにはならないと。履き慣れて、だんだんだんだんエッジがなじんでいくと聞いて、僕もそうしてみようと思ったことが、いい方に向いたきっかけかなと思います。

-ステップなど、ところどころ表情に気合を感じた

全く緊張は久々にしなかったですし、もちろん全力を尽くそうと思ってやっていたんですけど、正直、特にジャンプ以外SPは全然練習してこなかったので。それがあまりにも、SPでどんな演技、どんな表現ができるか自分で想像ができなかったので。今できることと言ったら、ジャンプが終わった後ぐらいは感情を込めて全力でやることぐらいしかできないかなと思ってやっていたんですけど、やりながらステップの浅さとか、スピンの回転の足りなさを実感しながら滑っていたので、そこはもう練習していない部分がしっかり出ていたなと思います。