東京五輪女子ダブルス日本代表の福島由紀(29)、広田彩花(28)組(丸杉)が、2年ぶり4度目の優勝を遂げた。決勝では桜本絢子、宮浦玲奈組(ヨネックス)を21-16、21-18で下した。

“フクヒロペア”の代名詞ともいえるのが鉄壁のディフェンスだ。この日も相手の球を拾いに拾った。粘り強くプレーするなかで相手のミスを誘い、機をうかがっては自分たちの攻撃へと転じた。

女子シングルスの奥原希望はサッカーワールドカップ(W杯)期間中、バドミントン女子日本代表でサッカーチームをつくったら…という遊び心たっぷりのフォーメーションをSNSに投稿。福島はゴールキーパー、広田は守備の要センターバックとする“構想”をツイートした。

“奥原GM”の起用意図について福島は、「一生懸命に返す、ということで、ゴールキーパーで必死にボールを止めるという役割になったのかな」と笑顔で推察。広田も「福島先輩がゴールキーパーというのは納得できる感じ。福島先輩しかいないよなと思った」とうなずく。

自身のセンターバック起用構想について広田は、「がむしゃらに止めようという感じ」と解説。日頃から「相手の球が床につくまでは諦めないようにしようと思っている。がむしゃらに返そうという気持ち」を心がけてコートに立ち続けている。

メダル獲得が期待された東京五輪では広田の大けがもあり準々決勝で敗退した。来年からは24年パリ五輪に向けた選考レースが始まる。「まだ見ぬ景色」へ向けて、2人は力を合わせていく。【奥岡幹浩】