ラグビーで全国大学選手権3度の優勝を誇る関東対抗戦の慶大は11日、新監督にOBでFWコーチの青貫浩之氏(38)が就任すると発表した。元日本代表でOBの栗原徹監督(44)は、監督として2期4年を終えて退任となる。

横浜市内の大学施設で会見に臨んだ青貫新監督は「社会人になってラグビーからは身を引いて、味の素で一般のサラリーマンをしていました。ラグビーのこと、コーチングのことを教えるのはできないかもしれないですが、魅力的な人間を育て、魅力的な組織を作り、慶応らしいひたむきなラグビーを体現したい。取りえは厳しさ、人に対して誠実に接すること。学生に対しても公平に、フラットに接して、一緒に成長していきたい」と決意を述べた。

青貫新監督は茨城・清真学園高時代に全国高校大会(花園)へ出場し、高校日本代表に選出された。03年に慶大に進学すると、下級生から公式戦で活躍。4年時には主将を務め、全国大学選手権の2回戦ではライバルの早大に22-33で敗れた。フランカーで先発した自身もトライを取るなど活躍。1学年下の元日本代表WTB山田章仁らとともに、プロップ畠山健介、SH矢富勇毅、SO曽我部佳憲、CTB今村雄太、FB五郎丸歩らを擁した黄金期の早大に立ち向かった。

卒業後は味の素に入社。12~14年度、19~22年度に慶大でFWコーチを務めていた。1899年(明32)創部の歴史を誇る、日本ラグビーのルーツ校を率いていく。【松本航】