高校3年の横井咲桜(さくら、18=大阪・四天王寺高)が4-2で勝利し、初の4強進出を決めた。「受け身にならず挑戦者として戦うことができた」と充実した表情で喜んだ。

第1ゲーム(G)は相手の出雲美空(21=サンリツ)に圧倒され、2-11で落とした。しかし、第2G以降は息を吹き返す。フォアハンドが台上の奥へ次々と決まり、このゲームを11-6で奪取。その後も安定したプレーが光り、着実に得点を重ねた。

勝利すると左手をギュッと握り、ほおを緩ませた。「結構苦しかったんですけど、2ゲーム目からはイチから立て直せた」とうなずいた。

前日27日には前回王者の伊藤美誠(22=スターツ)から金星。「勝った瞬間から大島先生や佐藤瞳選手からハグをいただいて。同じチームメートや親、たくさんの方々からとてもいいメッセージを送ってもらって、大変でした」と初々しく笑った。

明日29日に同学年の木原美悠(18=エリートアカデミー)との準決勝に臨む。「同級生ということで、ずっと戦っていく選手なので、自分も負けずに頑張っていきたいです」。ひときわ言葉に力を込めた。

横井は21年の全国高校選手権で女子シングルス、学校対抗、女子ダブルスと3冠を達成した実力者。持ち味の「向かっていくプレー」を武器に、快進撃を続ける。【藤塚大輔】