ボディビル・フィットネスの祭典「マッスルコンテスト東京」が18日、神奈川・川崎市内の「カルッツかわさき」で開催された。「ウーマンズフィジーク」の部門で3連覇中の山野内里子選手(62)が優勝。4連覇の偉業を成し遂げた。

山野内選手は、強く美しい肉体を披露し会場を大いに沸かせ「努力を積み重ねてきたことが報われて良かった」と振り返った。家族の名古屋転勤を機にゴールドジムに入会。45歳でトレーニングを始め、本格的に競技を始めたのは40代後半ごろ。当時は女性の競技人口もごくわずかで、一般的には“遅咲き”と言われながらも「遅いってことはない。普通の主婦でも極められることを証明したい」と自身を磨き続けてきた。“食べて造る身体作り”を指針に、食事とトレーニングの徹底した管理で理想の身体を作り上げ、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)日本選手権で5度の優勝。アジア女王2冠にも輝き、いまや「マッスルクレオパトラ」の異名を持つ。

同大会を優勝して19日に、3年ぶりの開催となる「マッスルコンテストジャパン」に出場する。この大会で総合優勝すれば念願のプロカード取得となり、女子フィジーク日本人初の快挙となる。山野内選手は「この日のためにクリスマスもお正月も犠牲にしてきた。今日よりもさらにコンディションを上げて当日を迎えたい」と意気込む。

前回出場の2020年大会では2位と惜しくも優勝を逃した。3年前のリベンジ、そしてプロカードの取得へ。還暦を迎え、今なお進化を続ける“女王”が悲願を達成する。