静岡ブルーレヴズが今季2度目の2連敗を喫した。ホームで上位の東京サントリーサンゴリアスに17-25。前半12分、主将のNO8クワッガ・スミス(29)の先制トライで主導権を奪ったかのように見えたが、6分後に失点。互いに数少ないチャンスをものにする攻防戦となり、5-15で折り返した。後半に12得点で追い上げたが、敵陣に食い込める時間帯が少なく、逆に2トライを許して8点差を覆せなかった。

負けはしたが、アーリーエントリーで初先発した今季新加入の2選手が躍動した。2人とも80分間フル出場。WTB槙瑛人(22)は果敢に相手守備の突破を試み、ファンを沸かせた。トライこそできなかったが「攻撃で強いボールキャリーをしようと心がけた」。遠州地方特有の強い西風の中、ハイボールキャッチも「落ち着いてできた」と胸を張った。ただ周りと意思疎通が取り切れなかったことは反省していた。

SO家村健太(22)はパスや試合コントロールで貢献した。チームが勝ちきれなかったことについて「もっとキックでFWを前に押し出せれば勝てるはず」。自らのキックのスキルアップを今後の課題に掲げた。視野を広げることも意識。「ボールをもっと外に動かしたい」と続けた。2人は堀川隆延ヘッドコーチ(49)から「素晴らしいパフォーマンスをしてくれた」と評された。

チームは2勝1分け6敗で8位のまま。次節(来月3日、東京)で4位の横浜と対する。指揮官は「若い選手が躍動し、チームとしても成長を見せてくれている」と前向き。連敗を止め、プレーオフ進出の4位以内を早めに目指したい。【倉橋徹也】