ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズが、4試合ぶりの白星を目指す。次節(11日、袋井・エコパスタジアム)の2位クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ)戦に向けた練習を9日、磐田市内で公開。登録メンバーも発表された。この日33歳の誕生日を迎えた日本代表のロック大戸裕矢が、先月19日の神戸戦以来、先発に選ばれた。同戦で左肩を負傷し、この2試合はメンバー外。「悔しい思いだった」と振り返り、すでに肩の状態は「万全」と笑顔を見せた。

大戸は2戦をスタンド観戦。「ラインアウトを上から見て勉強になった」という。次でリーグ戦100試合出場を達成するフッカー日野剛志(33)とのラインアウトについて「お互い分かっている」と、あうんの呼吸であることを強調。12チーム中10位に低迷するチームを2人でけん引する覚悟だ。日野の記念試合を「勝ってお祝いしたい」と続けた。

堀川隆延ヘッドコーチ(49)も、ラインアウトからのセットピースについて「これで安定すると思う」と大戸の復帰を喜んだ。前節の横浜戦(22△22)は勝ちきれなかったが、指揮官は今季のベストゲームと評した。「守備で80分間、相手にプレッシャーを与え続けられた」と話し、今後の最低ラインに位置づけた。どう戦うかの意思統一もできていたという。最後の10分で足りなかった「実行力」を次戦に向けて修正した。プレーオフ進出圏の4位に食い込むため、残り6戦で勝ち点を積み重ねたい。【倉橋徹也】

○…次節は「大漁旗を感じる1日」と題し、前身のヤマハ発動機時代から続く名物の大漁旗に関する企画が盛りだくさんとなっている。大漁旗は同社の有志らが、同僚社員選手を応援しようと制作したのが始まりだという。スタンドだけでなく、スタジアムに到着した選手らが会場入りする際も旗で花道がつくられる。2012年入団の日野は、翌年ごろに旗を作ってもらった。情熱をもった同僚の応援に「旗を見るたび勇気をもらえる。時にはアウェー戦でも振ってもらえ、それが力になっている」と感謝した。