アランマーレ秋田がトヨタ紡織に51-87で完敗し、今季の目標に掲げているプレーオフ(PO)進出が「絶望的」となった。北川愛理(24)が両軍最多12得点、佐藤千裕(25)は11得点を挙げたが、14点差を追う第4クオーター(Q)に大きく突き放され、今季3度目の4連敗。今日12日はホーム最終戦でトヨタ紡織と対決し、連敗脱出を狙う。

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PO進出を決めた上位との差は、やはり大きかった。アランマーレ秋田は14点を追う第4Q、インサイドを軸に3点シュート(3P)を狙う相手のオフェンスに対応できず、3P5本を含む30失点。対してオフェンスはペイントエリアへの積極的な仕掛けが見られず、残り2分30秒まで無得点だった。結局、同Qは3P2本とフリースロー2本のわずか8得点。1試合平均失点がリーグ最少の相手に抑えられ、会場を後にした。

Wリーグ参入2年目で、大館市でのホーム開催は今回が初だった。小中学生対象のクリニックを実施したことがある会場で、「たくさんの子どもたちが見に来てくれたので勝利を収めたかった」と佐藤千。許したターンオーバー(攻守の切り替え)は19本と攻めあぐね、小嶋裕二三ヘッドコーチ(55)は「相手の圧力にオフェンスでもディフェンスでも屈してしまった。中も外もやられて反省だらけの内容になった」と厳しかった。

この日、PO圏内8位の日立ハイテクが姫路に快勝し、勝ち点差は「3」に開いた。今日12日の一戦に敗れるとPO進出の可能性は完全に絶たれ、今季ワーストの5連敗となる。佐藤千が「昨日と全く別のチームだと思ってもらえるようにディフェンスもオフェンスも積極的に頑張りたい」と雪辱を誓えば、北川は「攻めの気持ちを忘れずに40分間プレーしたい」。ここまで積み上げた努力の成果を出し切り、今季最後のホーム戦を勝利で締めてみせる。【相沢孔志】