ラグビー「リーグワン」で最下位に沈む花園近鉄ライナーズが、1部残留へ“本気モード”に入った。

22日のリーグ最終節で、11位のNECグリーンロケッツ東葛と対戦(花園)する。20日は東大阪市花園ラグビー場第2グラウンドで練習を公開。オーストラリア代表でも中心として活躍したSHウィル・ゲニア(35)が“乱闘騒ぎ”を起こした。試合形式のアタック&ディフェンスの最中に、WTBジョシュア・ノーラの胸ぐらをつかみ、殴り合い寸前になった。仲間に止められたものの、それから一気にチームの集中力が増した。

ただ、2人は練習が終わると互いに握手。隣に座って談笑し、全く後腐れはないようだ。

開幕から14連敗と泥沼にはまっていた花園は、14日のコベルコ神戸スティーラーズ戦でも後半開始直後に、相手SHの遅延行為にゲニアが激怒。乱闘騒ぎとなり、そこから本気になったチームは23点差を逆転して今季初勝利を挙げている。

既に入れ替え戦出場が決まってはいるが、11位東葛との直接対決。勝てば最下位脱出の可能性もあるだけに、チームの集中力は増した。

主将のフランカー野中翔平は「(神戸に)勝ててうれしかったですけど、まだまだ改善点はある。(守備で)ラインブレイクされる場面もあった」と指摘。水間良武ヘッドコーチ(HC)も「大敗をしようが、勝とうが、いつも通りです。我々には次の準備が始まっている」と闘志を燃やす。

1部残留という目標へ、チームは結束を深めている。