「ニュー草太」をみせる。

昨季はグランプリ(GP)シリーズでの表彰台、ファイナル進出などで存在感を示した山本草太(23=中京大)は、世界的振付師のデビッド・ウィルソン氏にショートプログラム(SP)の制作を依頼した。

5月に国内でアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」に出演した際に、群舞などの振り付けを手がけていたウィルソン氏と初めて出会った。

「その時のエキシビションナンバーをすごく褒めてくださって。お願いしたいと強く思いました」。

周囲にも相談して直談判し、快諾を得た。ショーからの帰国便の予定を遅らせてくれ、その後の4日間で作品を作り上げた。曲名は「カメレオン」。

「ウィルソンさんの作品では、羽生選手の『ロミオとジュリエット』などが頭に浮かびました。本当にいろんな代表作を作ってきた方なので、僕も振り付けしていてすごく楽しかったですし、また新しい発見があったなって」。

これまでは選曲を自分で行うことが多かったが、今回は全て任せた。最初に曲を聴いたときは、できるか不安もあったというが、いまは新鮮さを大きく感じる。期待されているのは、カメレオンのような、多色な姿。

「2分50秒の中で、いろんなカラーを見せてほしいっていう風におっしゃっていて。クールなところだったり、あとはなんだろ、かっこいいところとか、自分には今まで演じてこなかった新しい自分の一面っていうところもたくさんこうちりばめていると思うので。表情を含めて見ていただけたらな」。

昨季はシーズン中盤から後半に課題を残した。

「全日本と世界選手権と悔しい思いをしたので、全日本選手権と世界選手権でまたリベンジができるように。しっかり昨シーズンの気持ちも忘れてはいけないんですけど、いったん自分の中ではリセットして、また新しい自分で挑戦していけたらなって思ってます」。

「ニュー草太」として、新たなシーズンに臨む。

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