卓球女子のオリンピック(五輪)2大会連続メダリスト福原愛さん(34)の元夫、台湾の江宏傑(こう・こうけつ)氏(34)が27日、都内の日本外国特派員協会で緊急会見を開いた。

「福原さんによる子供の連れ去りに関して訴える」と題し、大渕愛子弁護士(45)と台湾の代理人とともに経緯を説明。「1週間前の7月20日、福原さんから江さんへ長男の引き渡しを命ずる審判が出ました。しかしながら、現在に至るまで応じられていない」と公表した。

福原さんが、会見に先駆け自身のSNSで弁護士名の声明を発表。

「このたび江宏傑氏が27日に国際記者会見を開き、元妻の福原愛さんが“日本に滞在中に悪意を持って連絡を絶った”と糾弾しようとしていることが判明しました。福原愛さんと江宏傑さんの裁判は、私たち台湾の梁維珊弁護士と日本の今里恵子弁護士が福原愛さんから受任しており、現在日本と台湾の新竹市の裁判所で審理されています。新竹地方裁判所の裁判官は、2023年3月27日午前10時からの法廷において、この家事事件の内容を公にしないよう指示しています。江宏傑氏には、裁判官の要求に違反しないよう強く求めます」

こう主張したことについて、大渕弁護士は次のように一蹴した。

「調べましたが、全くの別物です。確かに台湾で継続中の裁判はありますが、今回の申し立てとは全くの別物。日本の裁判所の決定に対して、台湾の裁判所が何か言うはずがありませんし、全く別の話で混乱を招こうとしています」

福原さんは12年ロンドン五輪の女子団体で日本卓球史上初となる銀メダルを獲得。16年リオデジャネイロ五輪の団体でも銅メダルを獲得した。同年9月1日に江氏との結婚を電撃発表。17年10月に長女を出産。18年10月に引退し、翌19年4月に第2子の長男を出産していた。

一転して21年7月に離婚した後は、福原さんが長男を連れて帰国していたといい、江氏は「(福原さんが)長男を日本に連れ去った後、連絡が取れなくなった」とSNSで訴えていた。