昨季の東日本選手権を制した江川マリア(19=明治大)が、自己最高点となる合計203・42点を記録し、3位となった。

演技後には、会場全体からスタンディングオベーションの祝福。「あんまり浴びたことない。滑り終えた瞬間は最後のサルコーが乱れてしまったので分からなかったけど(観客の声を受けて)『あ、よかったんだ』と思った」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

序盤から落ち着いた滑りだった。冒頭のルッツ-トーループの連続3回転を成功させると、その後もダブルアクセル(2回転半)-3回転トーループ-2回転トーループの3連続を決めた。最後まで危なげない演技を披露し「緊張したけどまとまった演技ができた」と、好感触を得た。

前日のショートプログラム(SP)71・63点に続き、フリーでも自己最高の131・79点。それでも、慢心はなかった。「大きなミスをせずに滑り切れたのが大きい」としながらも、「80点。まだジャンプ間であったり1つ1つの動きに丁寧さが欠けている」と冷静に分析し、さらなるレベルアップを誓った。

今季の大目標は昨年22位に終わった全日本選手権での雪辱だが、安定感もテーマの1つに掲げる。「毎回毎回安定して質の良い演技をする。毎回の大会を大切にして、少しずつ成長していく姿を見てほしい」。

次戦は来月21日開幕の東京フィギュアスケート選手権大会。日進月歩の進化を遂げる。