女子日本代表(世界ランキング8位)が、来夏のパリ・オリンピック(五輪)出場権獲得へ好スタートを切った。初戦でペルー(同29位)に3-0で快勝。主将のアウトサイドヒッター古賀紗理那(27=NEC)が、両チーム最多の14得点でチームをけん引した。92年バルセロナ五輪以来となる本番1年前の切符獲得へ、献身的な姿勢で導く。

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会心の白星発進に、かすれた声で古賀は言った。「ずっと詰めた練習ができていたので、しっかり出し切れたのはすごくプラス」。9000人超の観客が詰めかけた自国での初戦に、緊張感こそあれど気負いはなかった。「コミュニケーションをしっかり取って、適度な集中と適度な緊張感の中でプレーができた」。重圧をエネルギーに変えて、両軍最多14得点で、五輪切符へチームを勢いづけた。

大切にしてきたものは「つながり」だった。2度目の代表主将として迎えた今季。以前よりも選手間ミーティングに多くの時間を費やすようになったが、目指す先は決して仲良しチームではなかった。「普段は仲が良くなくてもいい」と言い切る。「1人1人がチームのためにプレーすることで『この人が一生懸命ブロックに跳んでくれたから』『みんながつないでくれたから』という必死さにつながる」。この日も、途中出場した最年長32歳の渡辺に歩み寄り、指示を出した。5歳上にも遠慮はない。常に先頭で勝利への姿勢を示すと、仲間たちの視線もおのずと同じ方向を向いた。

合宿中には、竹下佳江氏にも話を聞きに行った。05年から5年間、キャプテンとして日の丸を率いた大先輩から心構えを吸収。「五輪切符はもちろんだけど、自分たちがやってきたことを出し切ることが一番」。先人からの継承も大事に再確認した。一戦必勝だと。

迎えた初戦。仲間と全14人でコートに立った。「100点だけど明日からまた戦いは続く。集中して切り替えてやっていきたい」。大会終盤には世界1位のトルコ(23日)、同4位のブラジル(24日)と上位国との対戦が控える。9日間で7試合の短期決戦。1戦も落とせないプレッシャーとの闘いも始まったが「そういう時こそ1人に頼らないチーム力が大切。14人で戦い抜きたい」と即答する。エースの献身性が、チームを束にする。【勝部晃多】

◆パリ五輪への道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、日本など3都市で対戦。各組上位2カ国の計6カ国が出場権を獲得する。残る5枠は、来年のVNL予選ラウンド終了時の世界ランキングにより決定し、W杯バレーで出場を決めた6カ国+フランスを除く世界ランキング上位5カ国が出場権を得る。日本がW杯バレーで獲得を逃した場合は、来年のVNLに出場しランキングのポイントを重ねていくことが必要となる。

【バレー】日本女子W杯白星発進!パリ五輪切符獲得へ弾み/詳細