【バンクーバー(カナダ)=阿部健吾】23年世界選手権代表の渡辺倫果が“凱旋(がいせん)試合”のSPで7位と出遅れた。

ダブルアクセル(2回転半)、3回転ルッツと着氷させたが、演技後半で得点源となる連続3回転の前半の3回転ループで転倒。手痛いミスが響き、演技後は右手を額に当てて悔しがった。

57・52点と得点を伸ばせず、3位の松生理乃(中京大)とは8・77点差。28日(日本時間29日)のフリーへ「10点か…。なんとかなるんじゃないですかね、私次第。自分のやるべきことをやれば、点数もどんどんついてくると思う。明日は明日で頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。

中3で滑りを磨くために留学したのがバンクーバー。ホームステイしながら、新型コロナウイルスの影響で帰国を余儀なくされた20年まで過ごした思い出の街だ。「やっと、やっと戻れた」と3年ぶりの空気に士気を高めていた。

スケートカナダは昨年大会でGPシリーズ初出場初優勝を飾った思い出の大会でもある。その後に一気に日本女子の主役の1人に駆け上がった昨季。「1年たってみて、立場、考え方は違ってくる今シーズンではあるんですけれども、1つ1つ落ち着いて、あまりこだわりすぎずに、こだわっていきながらやっていければいいんじゃないかな」と見据えていた。

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