9日に開幕するラグビーのリーグワン1部で2季ぶりの優勝を目指す埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉)の日本代表フッカー堀江翔太(37)が6日、今季限りでの現役引退を表明した。埼玉・熊谷ラグビー場内で開かれた記者会見で、決断に至った理由を明かした。

決意したのは1年半ほど前。10月に閉幕したW杯フランス大会後のシーズンを節目とし「W杯の結果が良かろうと、悪かろうと、W杯、シーズンを終えて引退しようと思いました」と振り返った。限られた人のみに伝え、妻とは「ゆっくりできるよね」と話した。一方で2人の娘に対しては「言っていません。一番言いふらすのは子どもなので。『明日、旅行行くから』という話も、学校中でその日に知られている。先生が『堀江さんがどっか行くんやで』って。子どもたちには昨日言いました。外食をして、テンションが高い時に言ったので、泣くということはなく『へぇ、これから家にいるんや』という感じで、父親が家にいる時間が長くなるという方が(寂しさより)勝ってくれているみたいです」と笑わせた。

埼玉のチームメートにも、この日の朝に伝えたという。引退の理由は競技を問わず、これまで佐藤義人トレーナーと取り組んできたトレーニングを広めたいからだ。

24年1月で38歳となるが「フィジカルやメンタルがやられていたら、こんな会見になっていないと思います」と、まずは10日の横浜キヤノンイーグルス戦(熊谷)で開幕する今季に集中する。現役引退後については「ケガをしても正しい動き方、体の使い方をすれば、体の状態も良くなっていく。これをもっと若い子が知れば、大ケガをせずに自分のパフォーマンスを出せて、自分たちが好きなスポーツができる。若い子たちのレベルが上がれば、もっとトップアスリートが増えるような気がする」。トレーニングを指導するコーチとして、活動していく意向を示した。【松本航】

◆堀江翔太(ほりえ・しょうた)1986年(昭61)1月21日、大阪府生まれ。大阪・島本高から帝京大を経て08年に三洋電機(パナソニック~現埼玉)入り。13年からスーパーラグビーのレベルズ、16年からはサンウルブズでもプレー。日本代表としてW杯4大会出場。W杯通算16試合出場はリーチ・マイケルの17試合に次ぐ歴代2位。代表通算76キャップ。近年は途中出場で試合の流れを変えることから「ラスボス」の異名で親しまれる。180センチ、104キロ。