京産大10度目の挑戦も「準決勝の壁」に阻まれた。明大と前半終了間際まで18-19の大接戦も後半に突き放され、30-52の完敗。3年連続10度目の準決勝敗退となった。FW三木皓正主将(4年=京都成章)を中心に攻撃的DFを武器にチームを構築してきたが、明大の速いテンポの前に不発。悲願は後輩に託された。天理大も帝京大に敗れ、決勝は明大-帝京大で13日に国立競技場で行われる。

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京産大が意地と魂をこめた。すでに勝敗は決した後半40分。ラインアウトからのモールにバックスも飛び込み、12人で押す。最後はNO8テビタ・ポレオ(4年=日本航空石川)が押さえ、トライで終えた。三木主将は「京産大の文化を継承する者として、最後にモールにこだわり続けたのが自分のすべて」と言った。

前半終了間際、京産大が2本のPGで1点差まで追い詰めた後の勝負がすべて。ロスタイムのペナルティーでPGではなく、ラインアウトを選択した明大がトライを奪った。三木主将は「明治の(速い)テンポにやられてしまった。相手が上。自分たちの実力がなかった」と振り返った。

京産大の武器は三木主将が率先して体を張る「前に出る」攻撃的なDF。それが明大の速いテンポのパス回しにことごくずらされ、タックルにいって空いた隙を突かれた。広瀬佳司監督(50)は「明治のテンポのいい攻撃を止められず終始、主導権を握られた」。50失点以上は想定外だった。

広瀬監督は「三木がチームを引っ張ってよく頑張ってくれた」と感謝した。寡黙で、背中で選手を引っ張るリーダーだった。「自分のプレーを見せることがリーダー。きつい顔とか膝に手をつく姿勢を見せたら、チームが不安になる。どんなにつらくても、自分は強くあり続ける。チームのために体も犠牲にすることが自分のリーダーシップ」という信念を貫いた。

10度目の挑戦も阻まれた「壁」の打破は後輩に託す。三木主将は京都成章の後輩でもあるFB辻野隼大(3年)に「来年は頼んだぞ」と声をかけた。辻野は「打倒・関東と言っていい。どうやったら勝てるか模索する。来年は(壁を)越えないといけない」と力をこめた。最後のモールで示した「京産魂」は悔しさとともに引き継がれ、今度こそ分厚い壁を打ち破る。【実藤健一】

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