桐蔭学園(神奈川)が前年度覇者の東福岡との接戦を制し、春冬2冠を達成した。

“東西横綱対決”と評された一戦、前半はWTB田中健想(3年)のトライなどでリード。しかし、後半に3点差まで追い上げられ、最後は自陣ゴール前まで攻め込まれたが、守り切って4度目の日本一に輝いた。前回大会で花園に来られなかった悔しさをバネに、今季15人制で全勝の強さを発揮し、頂点に立った。

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桐蔭学園の優勝を陰で支えた取り組みの1つが、相手の戦力や対策と別に「学校紹介」として行われる一風変わった独自のミーティングだ。

そのミーティングでは、相手校の創立年や校訓、監督の経歴などについて、担当が回ってきた2選手がスライドを作成し、プレゼンする。クイズが散りばめられるなど工夫され、最後には自分たちの勝っているところと負けているところ挙げることになっている。1日の光泉カトリック(滋賀)との3回戦前には「学校の広さでは勝っているけど、近江牛という名産品では負けている。これで1勝1敗。試合に勝って2勝1敗にしましょう」と締められた。

元々は2度目の優勝を果たした19年度大会で、藤原監督が浦和(埼玉)との3回戦前に行ったのがはじまり。前評判では戦力差が大きいとみられていたが、指揮官は相手を警戒。「勉強、部活、行事に力を入れている、おとこ気ある学校」と選手に伝え、試合に臨んだ。「よく『相手をリスペクト』と言うけど、本当にわかっているのか」。その疑問から、指揮官が取り入れ、以降は選手が順々に役割を担うことになった。

経験を重ねるうちに発表者がユーモアも加えるようになったことで、より欠かせないものになった。藤原監督は「効果があるかどうかわからないけど、ミーティングは和みますよね」とだけ話したが、選手からは「雰囲気が良くなって、意見を言いやすくなった」と声も出る。この“儀式”なしに、日本一はなかったかもしれない。