男子はショートプログラム(SP)首位発進の三浦佳生(18=目黒日大)が、宇野昌磨(26)以来9大会ぶりとなるインターハイ2連覇を果たした。

フリー156・92点の合計236・92点。初出場となる3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)へ弾みをつけた。朝賀俊太朗(大阪・向陽台)が合計185・35点で2位、三島舞明(愛知みずほ大瑞穂)が合計177・17点で3位だった。女子フリーは21日に行われる。

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宇野以来9大会ぶりの快挙にも、三浦は満足できなかった。「自分の演技がそんなに良くなかったので、それほどうれしさはないです」。状態は「まだ20、30%かな」。人生最後のインターハイは2カ月後の世界選手権に向けた“予行練習”の位置付けだった。

同大会はジュニア課題で、シニアに比べてフリーの時間が短いなどの規定があり、世界ジュニア選手権を制した昨季のプログラム「美女と野獣」を滑った。その上で、4回転3種4本を組み込むことを目指す、大舞台を見据えた演技構成にトライした。冒頭に「最後に着氷したのは3年前」という4回転フリップに挑戦。3回転になったが「そこで他が崩れないか検証になった」。その後は4回転-3回転の連続トーループに成功。4回転サルコーも決めた。後半に転倒はあったものの、最後まで落ち着いて滑り切り「チャレンジできたことは良かった」とうなずいた。

昨年は2年連続出場となったグランプリ(GP)ファイナルで5位。年末の全日本選手権で4位に入るなど飛躍の年となった一方で、体調不良に苦しめられた。全日本選手権後は「家でひたすらごろごろ」とリフレッシュ。3キロ落ちていた体重も「たくさん食べて戻りました」とコンディションは上々だ。今月末には国体に出場し、来月は国際大会にも参戦予定。「結果を残し続けたい」と、ここから加速する。【勝部晃多】