自転車競技マウンテンバイク(MTB)の全日本選手権クロスカントリー・エリミネーター(XCE)が、9月15日にエスコンフィールドのコカ・コーラゲート前特設コースで初開催される。五輪4大会に出場した十勝出身の山本幸平(38=アジアユニオンTCSレーシングチーム)が、道内MTB公式戦にジュニア時代以来のエントリー。アジア選手権10度の優勝を誇る“ミスターMTB”が、Fビレッジで、再び日本の頂点をうかがう。
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エスコンのゲートの目の前で開催される日本NO・1を決める大会で、4度の五輪を経験した元アジア王者が疾駆する。8月上旬に大会エントリーを済ませた山本は「出場するからには全力です。北海道でMTBの公式戦に出場するのは、いつ以来だろう…。覚えてないですね」と、軽く笑い飛ばした。
21年の東京五輪を最後に第一線からは退き、競技の普及と後進の指導にあたる。今回開催されるMTB全日本選手権XCEは、今年1月に自らが代表として設立した「アジアユニオンTCS」のMTB普及活動の一環として、北海道への誘致を実現した。そこに自ら参戦、大会を沸かせる覚悟を決めた。「北海道で今、一番熱いスポットのエスコンで、MTBのレースができるのは本当にうれしい。地元を盛り上げて、定着させたい」と期待する。
指導者としては、22年のアジア選手権を制し、28年ロサンゼルス五輪を目標にフランスのクラブに移籍した北林力(24)を育成。世界ジュニア選手権では日本選手団のアドバイザリースタッフを務め、道内出身の若手・古江昂太(フカヤレーシング、札幌大1年)らにもアドバイスする。
今年1月には、シンガポール、インドネシア、フィリピン、日本の有力選手を集めた「アジアユニオンTCSレーシングチーム」を札幌で発足。国際自転車競技連合(UCI)のワールドカップ(W杯)にも参戦するチームで監督を務める。世界ランキングで最高11位を記録した自分を超える存在を「アジアから育てる」(山本)のが目的だ。
道内でのMTB公式戦出場は、ジュニア時代に年間総合優勝を経験した北海道シリーズ(休止中)以来、約四半世紀ぶりになる。「本気で走って、大好きな北海道をMTBで盛り上げます」。自ら故郷に持ち込んだ日本のトップを決める大会で、世界の走りを見せつける。【中島洋尚】
◆エスコンでどうやってやるの?
MTBのXCE種目は、1周500メートル~1キロまでのさまざまな障害のある周回コースを、1レース4人1組で競う。五輪種目のクロスカントリー・オリンピック(XCO)は、全長4~10キロのコースの大半がダート(舗装路は15%以下)。XCEは舗装路の規定がなく、階段、人工障害物などもMTBで攻略する。集団スタートのXCOに対して、XCEは上位生き残りのトーナメント戦で、最後まで勝ち残った4人による決勝レースで優勝を決める。五輪種目ではないが、世界選手権やW杯では正式種目だ。
コカ・コーラゲート前で開催される全日本選手権のコースは1周約700メートル。Fヴィレッジ内の舗装路や階段、ダートコースを利用、ジャンプ台を使って自動車の上を飛び越える迫力満点の障害も用意される。16、17年U-23MTB全日本選手権XCO優勝の実績を持つTCSインターナショナル・スポーツ事業部の佐藤寿美(としみ)さんは「日本一のコース」と自負する。


