アイスホッケー女子日本代表(スマイルジャパン)は、2月6日開幕の26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪最終予選(苫小牧)に臨む。29日、スウェーデンのリンシェーピングに所属するDF人里亜矢可(30)が苫小牧市内で取材に対応し、14年ソチ大会からの4大会連続五輪出場へ意気込みを口にした。同じチームに所属する妹のFW床秦留可(27)が昨年10月に右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し、リハビリ中。五輪舞台に一緒に立つために、切符を勝ち取る。
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人里が妹の思いを背負い、リンクに立つ。スウェーデンから帰国し、27日に日本代表チームに合流。時差調整も順調で、「いよいよ来たなという感じ。今までやってきたことを全てぶつけたい」と意気込む。いつも一緒の妹の床は不在。「その分も」と、より気持ちを奮い立たせる。
床は昨年10月31日、右膝の大けがを負った。人里も出場していたリーグ戦の試合中の接触で前十字靱帯断裂。全治8カ月の大ケガで手術を受けた。「普段は感情を出さない妹が、ケガの結果を聞いた時は今までにないくらい一番悔しい姿だった」。姉としてもショックを受けたが、「弱ってられないと思った。ミラノにつなげたいとより強く思った」。五輪までに復帰が可能。今回の帰国の際には、妹からの五輪切符獲得を託すメッセージ入りカードが、荷物に入っていたという。
22年北京五輪後に姉妹で現チームに所属。同じ家で生活する。人里が海外挑戦を決めた理由は、北京五輪で決勝トーナメントに初進出したが、準々決勝で銅メダルのフィンランドに1-7で大敗したから。「ボコボコにされてしまい、このまま日本でプレーしていたら同じことになるなと思った」。スウェーデンの女子リーグSDHLはボディチェック(体当たり)が反則ではない。怖さに打ち勝ち「成長できているなと感じる」と自信を深める。
妹と一緒に4年に1度の舞台へ。そのためには4カ国総当たりのグループリーグで1位となり、予選突破を果たす必要がある。世界ランク7位の日本は、同組の中国(12位)、フランス(13位)、ポーランド(20位)の中で最上位も「自分たちもチャレンジャーという気持ちでやっていきたい」と見据えた。【保坂果那】
○…人里と同じスウェーデンリーグのルレオに所属するFW志賀紅音(23)が、苫小牧で合宿中のチームに合流した。28日に帰国。前回の北京五輪まで3大会連続で主将を務めたFW大沢ちほさんが引退し、世代交代が進む攻撃陣の中心を担う。FW陣唯一の海外組として「4年に1度の大舞台で、特別な大会。女子はソチからずっと出場してきて、出場しないといけないと感じている。絶対に出場権を獲得したい」と気持ちを高めた。
◆人里亜矢可(ひとさと・あやか)1994年(平6)8月22日、東京都生まれ。釧路江南高から法大に進学して西武でプレー。卒業後はANAに入社。22年からスウェーデンのリンシェーピング所属。五輪は14年ソチ、18年平昌、22年北京の3大会に出場。21年に東北フリーブレイズFW人里茂樹と結婚。父は元日本代表DF床泰則さん。
◆志賀紅音(しが・あかね)2001年(平13)3月3日、帯広市生まれ。帯広三条高から北海道文教大に進学し、トヨタシグナスでプレー。23年から北米リーグPWHLでカナダのオタワ、24年からスウェーデンリーグのルレオ所属。五輪は22年北京が初出場。姉で日本代表DF葵は18年平昌五輪から2大会連続出場。


