明治大(明大)が、初の全日本大学選手権出場を決めた。1部リーグ上位TOP8の最終節で、東京大(東大)と4勝2敗同士の直接対決。引き分けはなく、勝った方が甲子園ボウルにつながる全国切符をつかむ大一番を、徹底的な地上戦で、キャプテンの金字塔ランで制した。
前節、関東大学リーグで史上9人目(10回目)の「1000ヤードラッシャー」になったランニングバック(RB)高橋周平(4年=足立学園)が、この日も独走タッチダウン(TD)を連発。3点を追う第1クオーター(Q)に69ヤードを走ってスコアをひっくり返すと、第2Qにも14-10に迫られた場面で連続タックルをはがして73ヤードの独り旅。12回293ヤードで計4TDをもたらした。
チームとしては、雨模様だったことも相まってパス1回11ヤードだけ。全体で302ヤードを獲得した中の97%を高橋がランで稼ぎ、主将の責務を果たした。次の試合で法政大(法大)が早稲田大(早大)に敗れたため5勝2敗の同率2位に追いつき、直接対決では勝っていたため、全日本大学選手権が始まった2009年以降では史上最高の順列2位に躍進した。
大学日本一を争う甲子園ボウルは、その09年に東西の王座決定戦から全日本大学選手権の決勝になった。早大、立教大(立大)とともに1934年(昭9)創部のルーツ校・明大としては、門戸が開かれ、拡大してからは初の全国トーナメント。関東の第2代表として22日の準々決勝(富士通スタジアム川崎)で、関西3位の関西大(関大)を迎え撃つ。
関東史上最高のエースとなった高橋と、支える強力オフェンスライン(OL)が、全国を驚かせる。高橋は昨季甲子園ボウル出場の法大戦で256ヤード走って6TDを挙げ、王者撃破に導いた。今季優勝の早大には敗れたが、強固な守備を相手に156ヤード。前節の中央大(中大)戦では289ヤードを記録した。34-31の熱戦をものにする力走で、この日に望みをつないでいた。
同時に、最終節の1試合を残して今季のラン獲得を1108ヤードに。1シーズンに通算で大台を走る「1000ヤードラッシャー」に輝いていた。2014年に1部リーグがTOP8と下位のBIG8に分かれてからは初の偉業で、勝負の東大戦で徹底マークされた中、驚異の293ヤードを積み上げた。
7試合116回のランで計1401ヤード。平均12・1ヤードも前進し、TDも史上最多の21を数えた。
■高橋の今季ラン記録
<1>156ヤード(15回)3TD 8月31日vs慶大
<2>131ヤード(20回)2TD 9月13日vs立大
<3>256ヤード(26回)6TD 9月20日vs法大
<4>156ヤード(11回)2TD 10月5日vs早大
<5>120ヤード(08回)2TD 10月12日vs桜美林大
<6>289ヤード(24回)2TD 10月25日vs中大
<7>293ヤード(12回)4TD 11月9日vs東大
<計>1401ヤード(116回)21TD
同じ明大のRB瀬畑圭介が4年時の99年に樹立した、歴代1位の1260ヤードを大幅に更新。1シーズンのラン獲得最多記録を塗り替えた試合後、史上最高のRBに関東学生連盟から「リーグ戦特別賞」が贈られた。【木下淳】
■関東大学リーグ歴代1000ヤードラッシャー(獲得ヤード順)
<1>1401ヤード 高橋周平(明大4年)2025年
<2>1260ヤード 瀬畑圭介(明大4年)1999年
<3>1178ヤード 丸田泰裕(法大3年)2005年
<4>1143ヤード 神田龍斗(駒大4年)2014年B
<5>1120ヤード 岩田信二(慶大4年)2006年
<6>1092ヤード 宮幸崇(中大3年)2005年
<7>1068ヤード 宮幸崇(中大4年)2006年
<8>1061ヤード 末吉智一(早大3年)2010年
<9>1043ヤード 原卓門(法大3年)2008年
<10>1025ヤード 柳沢拓弥(拓大2年)2011年
※1981~2005年は6試合、翌2006年以降は7試合。BはBIG8
○…敗れた東大は昨季、関東で過去最高の同率3位に食い込んだが、得失点差で全日本選手権には届かず、涙をのんでいた。今季も4勝2敗の堂々たる戦いぶりで可能性を残していたが、最後の明大戦は前半だけで10-28と苦戦し、後半に追い上げたものの力尽きた。


