世界ランク11位のラグビー日本代表は17日(日本時間18日)、英ロンドン郊外のトゥイッケナム競技場で同4位のイングランド代表とのテストマッチを行う。

16日は試合会場で軽めの調整を行った。同会場は8万2000人を収容し、「ラグビーの聖地」として知られている。練習後、フランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)は1人でグラウンド隅に正座して瞑想(めいそう)し、精神統一した。観客がいない中、静かに耳を澄ませた。リーチは「試合をイメージし、8万人の中で出来るだけ冷静にいられるよう心掛けた」と静かに闘志を燃やした。

英メディアからは世論はイングランドの勝利を確信しているとし「現在の日本の立ち位置」を問われると「強豪に勝てない過去もあったが今は違う。15年ワールドカップ(W杯)でマインドが変わった。応援してくれる子どもたちも『勝てるチーム』だと思っているだろうし、ラグビー文化もポジティブに発展している」と、日本ラグビーの進化を強調した。

敵将は15年W杯で日本の指揮官だったエディー・ジョーンズ氏だ。過去8戦全敗の強豪に対して、リーチは「タックル」「ブレークダウン」「走る」の勝利の3カ条を掲げた。「ラグビー聖地でプレー出来るのは本当に幸運なこと。誇れる1日になると思う。しっかりプレッシャーをかけて勝ちにいく」。気持ちは熱く、頭は冷静に-。日本の頼れる闘将が、恩師に恩返しの勝利を誓った。