バレーボール男子の東海大四は、この大会で過去優勝3度と輝かしい成績を誇る。しかし最後は1993年(平5)と、Vからは遠ざかっている。82年に監督に就任した桜田義人監督(53)は、今年のチームについて「全国では小さい方だが、小さいなりの戦い方がある」と言う。「速いトス」に活路を見いだし、17年ぶりの頂点を狙う。

 リベロを除く先発の平均身長は178センチで、最高はセンターを務める森本と道中の184センチ。「自分たちのリズムで試合が進む時はそのままでいい。そうでない時、崩されそうになっているときこそ、短く速いパス回しが必要」と桜田監督は口にする。高さはない分、速さでかき回し、乗り切る構えでいる

 速攻からのセンター攻撃を生かすため、昨年6月にセンターに起用した道中を鍛え抜いている。「左右の動きがもうひとつ。まだ6割ぐらいかな」と指揮官は手厳しいが、レベルは確実に上がってきた。山崎浩史主将(2年)は「サーブ、速攻と、うちらしいコンビバレーを見せます」と意気込んだ。

 数々の名勝負が繰り広げられてきた「春高バレー」は、来年から開催時期が1月となり、3年生も出場可能となる。場所も代々木第一から東京体育館へと変わることが決まっている。3月20日から始まる現行の「春高」は、今年が最後。先輩たちが栄光の歴史を築いた「聖地」で、部員17人は栄冠を目指す。【中尾猛】