東京6大学野球秋季リーグは11日に神宮球場で開幕する。優勝争いは投手力が高い早大や明大が中心で、春秋連覇を狙う慶大が追う展開。各校の差は少なく波乱含みだ。

 早大は斎藤、大石、福井優とドラフト1位候補右腕が3枚並ぶ投手陣が自慢で、課題の打線の底上げが王座奪回の鍵となる。練習試合で攻守ともに調子が上がらないのが少し気掛かりだ。

 明大は昨秋の防御率1位の左腕西嶋が好調で、エース野村と2本柱を形成。1年生の宮武が左翼手でレギュラー争いするなど新戦力も台頭し、総合力は随一だ。

 慶大は主砲の伊藤ら打力に定評があるが、1、2年生が主体の投手陣は真価が問われる。追われる立場に変わり、挑戦者の気持ちで戦えるか。

 面白いのが立大だ。センスあふれる松本、長打力がある岡崎ら春季の打撃10傑に4人が入った打線の破壊力はリーグ一。法大は春5位と沈んだが、エース加賀美ら潜在能力の高い選手が多い。開幕週に早大から勝ち点を奪えば、一気に波に乗る可能性はある。東大は2008年秋季以来の白星をつかみたい。