早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)らが所属する東京6大学連盟が、9月第2週開幕予定の秋季リーグ戦日程を1週間早める検討を始めたことが9日、分かった。9月11日を同4日にするプランで、4月の理事会で議題に上がった。同連盟・内藤雅之事務局長は「各大学が持ち帰り、検討している最中」と話した。

 議論の発端は、リーグ戦後半は寒くなることを考慮してのもの。ただ、実現すれば、斎藤ら「ハンカチ世代ドラフト」にとっては大きな動きだ。10年ドラフトは10月30日の日本シリーズ開幕直前に行う方向で調整中。リーグ戦日程が例年通りなら早慶戦(10月30日~)直前だが、1週間早まれば早慶戦の終了後になる。

 早大は、早慶戦直前に行った08年ドラフトは指名当日の選手会見を行わなかった。早慶戦の伝統を重んじ、優勝争いに集中する考えからだったが、10年も同様の場合、ドラフト当日に斎藤や大石達也投手(4年=福岡大大濠)の生の声が聞けない懸念がある。リーグ戦の前倒し開催は、そんな状況を打破する“ウルトラC”にもなる。

 今後は第6週(15日~)終了後の同連盟監督会で議論し、6~7月の理事会で最終結論を出す。かつて64年東京五輪時の秋季リーグ戦で、9月の第1週に開幕した前例はある。現状は調整面への影響などで反対意見を訴える大学もある。理事会の原則は全大学一致で、慎重に議論を進めていく。