<東都大学野球:亜大1-0中大>◇第6週最終日◇14日◇神宮

 1回戦に続く中大のエース・沢村拓一投手(4年=佐野日大)と亜大・東浜巨(なお)投手(2年=沖縄尚学)との対決は、東浜が被安打5本で中大を完封。沢村は最速152キロを記録。被安打6、10三振を奪いながら1点に泣いた。

 たった1失点の惜敗にも沢村は潔く負けを認めた。「ナイスピッチング」。試合後、勝者東浜にこう声をかけていた。「勝負ごとは、勝つことがすべてなんで。勝つことができなかった僕の力不足です」と話した。

 唯一の失点は6回2死後だった。四球の走者に盗塁を許し、次打者平田をカウント2-1と追い込みながら、高めに抜けたスライダーを左翼に二塁打された。「ボールにする低めのスライダー。技術面、精神面の甘さがあの1球に出た。自分が0(失点)なら100%負けはないですから」と振り返った。

 そんな流れでも最速152キロをマークし奪三振10。うち3球三振が4つもあった。「ナオ(東浜)が内野ゴロが多かったんで、見ている人はつまらないと思って。(三振を)狙うところは狙いました」。この敗戦で先頭にいた優勝争いからは後退したが、プロが注目する右腕の実力はしっかりと見せつけた。