仙台育英がサヨナラ勝ちで4年連続優勝を飾った。9回裏に4-4に追いつくと1死二塁から主将・瀬戸泰地(2年)が左越えにサヨナラ二塁打を決めた。3283人が詰め掛けた、秋では3年ぶりの「永遠のライバル」東北との決勝戦。最後に笑ったのは今夏甲子園準優勝校だった。

 全国で一番長く熱い夏を過ごした一方で、新チームは地区大会前も練習すらままならず、瀬戸いわく「不安を残したまま」今大会入り。それでも「新しい歴史をつくるためにも、自分たちでやって強くならなきゃいけない」と、がむしゃらに残暑の中を突っ走ってきた。

 決勝まで全3戦をコールド完封で駒を進めたが、この日は7回まで2安打と沈黙し、0-4。だが「甲子園決勝戦を経験している自分なら決められる。泥くさくても、3年生からもらったものを生かしたかった」(瀬戸)とあきらめなかった。粘り強さと「意地」でまず1歩、新しい道を前へ進んだ。