早実(西東京)の清宮幸太郎外野手(2年)が、「バスケの街」に変革を起こした。

 3日から5日まで、能代市で山田久志サブマリンスタジアムのリニューアル記念招待試合に参加。全国制覇58度の名門・能代工があり、絶大なバスケットボール人気を誇る地で、のべ1万3500人を集めた。

 球場に隣接する能代市総合体育館では、全国屈指の強豪校が集う「第29回能代カップ」が同じ日程で行われていた。例年なら能代工の試合など1500人収容のスタンドは満員になっていたが、今年は違った。同市議会の職員は「バスケのお客さんが減って、清宮君が来た野球場は夏の県大会より入った。今まででは考えられない」と驚きを隠せなかった。

 5日の観衆は3500人。「東北に清宮が来ることは、めったにない」と、青森から車で駆けつけた男性もいた。清宮に1発は出なかったが、早実のバスを多くのファンが手を振って見送った。