昨秋、今春と全道準優勝の北海道栄が苫小牧高専を6回コールド11-1で下した。

 鬼神のごとく三振を重ねた。3回から登板の北海道栄のエース左腕、金沢佑汰(3年)が、7者連続を含む11奪三振の完璧救援。06年夏のヤンキース田中(駒大苫小牧)ら、室蘭地区の連続奪三振記録にあと1つと迫る快投で、苫小牧高専打線を封じた。

 先発した北村悠貴投手(2年)が本調子でなく、予定外の登板も「行くしかねぇなと思った」。5回1死、フルカウントから9番打者に四球を与えたが、許した走者は四死球による2人だけ。「(記録は)惜しかったですね。でも、制球重視で投げられた」。伸びのある直球主体に、4イニングを無安打に抑えた。

 2季連続で全道大会準優勝に終わっただけに、夏に懸ける思いは人一倍強い。「ラストチャンス。2度の悔しさを、ぶつけてやろうと思う」。三度目の正直へ最高のスタートを切った。