「サニブラウンに勝った」プロ注目の俊足選手、佐野日大・五十幡亮汰内野手(3年)の最後の夏が終わった。

 五十幡は「1番遊撃」で先発出場。内野安打2本に盗塁も決めた。中学3年の13年に全日本中学校陸上競技選手権大会で陸上のサニブラウン・ハキーム選手(17)を退けて100メートル、200メートル2冠を達成した俊足ぶりを存分に披露した。

 だが、9回にドラマが待っていた。味方の2者連続本塁打で1点差に詰め寄り、なおも2死一、二塁と一打サヨナラの場面で迎えた第5打席。2ボール2ストライクからの5球目を見逃して三振に倒れ、その場で崩れ落ちた。

 五十幡は9回について「胸が熱くなった。自分で決めるつもりで臨んだが打てなかった」と悔しがった。高校3年間で甲子園に出場できず「甲子園に行きたかった」と無念さをにじませた。