盛岡大付(岩手)のエース右腕平松竜也(3年)が、20日の高岡商(富山)との1回戦を前に、ワンプレーの重みを体験をした。春夏4度の全国制覇を誇る龍谷大平安(京都)との練習試合に先発。6回5安打4失点で、自身のミスをきっかけに2点本塁打を浴びたが「それをうまく経験できるのが練習試合」と、大きな収穫と捉えた。

 1-1の3回2死三塁。一塁手の右へのゴロに、平松は一塁ベースカバーに遅れた(記録は適時内野安打)。続く打者に左越え2ランを許した。「あのようなことが起こるのが甲子園って、言われました」と関口清治監督(39)から注意され「1つのプレーに集中ですね」。名門校の隙を逃さない野球から、おろそかにすれば敗戦につながるプレーを肌で感じ取った。

 龍谷大平安の鋭いスイングを「東北と比べて1段階レベルが上」と言った。当初は3イニング程度の登板だったが、関口監督が「いい手応えで終わらせたかった」と6回まで続投。4回以降は無安打無失点で、武器のスライダーで空振りを奪うなど貫禄は示した。今日17日、天理(奈良)との最後の練習試合には、左腕三浦瑞樹(3年)とともに登板予定。高岡商戦の先発の座を争う。【久野朗】