福井工大福井(福井)が仙台育英(宮城)に逆転勝ちした。福井工大福井は昨秋の北信越王者。仙台育英は昨秋の東北王者。両者の戦いは流れが二転三転したが、最後に打力に勝る福井工大福井が機動力も絡めて突き放した。

 大須賀康浩監督(63)は「苦しい試合だった」と振り返った。2点先制され、追いついてもまた突き放された。2-4で迎えた8回に2点奪ってまた同点。9回に2点を挙げて最後は6-4。これがセンバツは41年ぶり勝利となった。

 大きな1勝だった。昨年センバツは開幕試合で智弁学園(奈良)に0封負けした。智弁学園は同大会優勝。悔しさをバネに再度やってきた甲子園で、今度はもつれた試合をものにした。打力に実績はある。この1勝がはずみになる。

 気持ちの強さでチームを引っ張る北川智也主将(3年)は「みんなで盛り上げて、逆転できたのは収穫だった」と新たな自信を得た。全国王者を目指す福井工大福井が、怖い存在になっていく。