大リーガーのようなフォームから放物線を描いた。実践学園(東東京)の筒井裕太主将(3年)が8回2死二、三塁、左越え本塁打を放ち、サヨナラコールド勝ちを決めた。前回の雪谷戦でも2本の本塁打を放っており、今大会3本目。「本塁打を狙っていい場面。決めてやろうと思ってました」と笑顔を見せた。

 4月までの本塁打数は「6、7本くらい」と決して長距離砲ではなかったが、4月からの短期間で10本塁打を量産した。「動画でメジャーリーグの選手を研究した。一番参考にしたのはミゲル・カブレラ選手です」。メジャー現役唯一の3冠王のフォームを参考に、“フライボール革命”を意識した成果だった。

 主将の活躍で、チームはエース小山直弥投手(3年)を温存し、16強入り。「あと5本は打ちたい。そのためにも上まで勝ち上がりたい」。主将のバットが頼もしい。【久永壮真】